過去1年で約9割が契約・報酬トラブルを経験契約内容が3割以下しか明示されない人が約6割も! 制度施行1年経過も現場の変化は鈍く、“契約の透明性”が大きな課題に
株式会社MCEAホールディングス(東京都港区/代表取締役社長 齋藤 武育)のグループ会社で、 ITエンジニアの新しい働き方を提案する株式会社PE-BANK(東京都港区/代表取締役社長 髙田 幹也)は、全国のITフリーランス(フリーランスのITエンジニア)として働く302名を対象に、「フリーランスの契約・報酬実態」に関する調査を実施しました。本調査は、2024年11月に施行された「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(以下、フリーランス新法)」から1年が経過した今、当該法律がどの程度現場に浸透しているのか、契約や報酬の実態とあわせて明らかにすることを目的としています。
調査の結果、過去1年間で約9割が“契約・報酬トラブル”を経験していることが判明。さらに、受注した案件のうち契約内容が書面または電磁的方法で明示される割合が「3割以下」にとどまる人が約6割を占めるなど、仕事内容・報酬・支払条件が十分に共有されないケースが一般化している実態が明らかになりました。
一方で、フリーランス新法の内容を理解していると回答した人は約半数にとどまり、法施行後も「現場は変わっていない」と感じる人が6割にのぼるなど、本法律が実務レベルで十分に活かされていない現状も浮き彫りに。また、報酬への不満では、金額そのものよりも「妥当性」や「評価基準の透明性」への不安が多く挙がり、“納得して働けるための環境づくり”の重要性が示されました。
本調査から、ITフリーランスが求めているのは、スキルだけでなく“契約そのものの透明性”であり、トラブルを未然に防ぎ、安心して働ける環境づくりには「見える契約」が不可欠であることが明らかになりました。
「ITフリーランスの契約・報酬実態」に関する調査 / トピックス
① <9割が“契約・報酬トラブル”を経験!>
追加修正の無償対応・口頭依頼など、契約不備に起因するトラブルが多数。
② <契約内容の明示は「3割以下」が約6割に>
仕事内容・報酬・支払い条件が書面で示されない案件が一般的に。
③ <契約が明示されない背景は“口頭説明”が最多(43.9%)>
「契約書を交わさない慣習」も3割超え、形式化が進まない実態が判明。
④ <新法の内容まで理解しているのは“約半数”にとどまる>
名称認知はあるものの、内容理解は十分に浸透していない実態が明らかに。
⑤ <新法施行後も“現場は変わらず”が6割>
書面化や明確化が「改善されていない」との回答が多数を占める。
⑥ <報酬への不満は“妥当性”と“透明性”が中心>
「追加業務でも報酬据え置き」「評価基準が不透明」などの声が多数。
⑦ <フリーランスが安心できる条件は“成果範囲×支払条件の明確化”>
明文化された契約が、トラブル防止と納得感につながる結果に。
「ITフリーランスの契約・報酬実態」に関する調査 / 調査結果
①約9割が“契約・報酬トラブル”を経験!
過去1年間に「取引先が原因のトラブルを経験した」と回答した人は85.8%(よくあった29.2%+たまにあった56.6%)となり、多くのITフリーランスが契約・報酬に関する問題に直面している実態が浮き彫りになりました。具体的には「追加修正の無償対応」(34.1%)、「依頼業務外の無償対応」(27.2%)、「口頭での業務依頼による認識齟齬」(26.8%)など、契約内容の不明瞭さに起因するトラブルが多い結果となりました。また「不当な減額交渉」(24.8%)や「支払い遅延・不払い」(23.5%)など、報酬面のトラブルも少なくありません。フリーランス新法施行から1年が経った今も、契約条件が事前に十分に共有されない“見えない契約慣行”が続いていることが明らかになりました。
②契約内容の明示は「3割以下」が約6割に!
直近1年で受けた案件のうち、仕事内容や報酬、支払条件などの契約内容が「3割以下しか明示されていない」と回答した人は58.3%となり、多くのITフリーランスが十分な情報共有を受けないまま業務を開始している実態が明らかになりました。一方で、契約内容が7割以上明示されていると回答した人は18.2%にとどまり、契約条件の明示が十分に行われていない状況が広く存在していることがうかがえます。
③契約が明示されない背景は“口頭説明”が最多(43.9%)
契約内容が十分に明示されない背景として、「発注業者からの口頭説明だけで進められた」(43.9%) が最も多い結果となりました。次いで「契約書を交わさない慣習がある」(37.5%)、「自分から契約書の提示を求めなかった」(27.9%)などが続き、実務と契約書面の整合性が確保されないまま進行するケースが多いことがうかがえます。
④新法の内容まで理解しているのは“約半数”にとどまる。
フリーランス新法についての理解度については「よく知っている(14.9%)」「ある程度知っている(36.8%)」合わせて51.7%にとどまり、本法律名称の認知に比べて内容理解が十分とは言えない状況が明らかになりました。一方で、「名前は聞いたことがあるが詳しくは知らない」(39.7%)、「まったく知らない」(8.6%)と回答した人も多く、本法律の目的や内容が現場レベルでは浸透していない様子がうかがえます。内容の理解不足は、契約条件の明示や報酬トラブルに関する“気づきの遅れ”につながりやすく、結果として契約の透明性が確保されにくい状況を生み出す要因に。
⑤新法施行後も「現場は変わらず」が約6割
フリーランス新法の施行後、契約書面の内容や明示のあり方について「改善された」と感じている人は 44.2% にとどまりました。一方で 「あまり変化していない」(48.1%)、「まったく変化していない」(7.7%) を合わせると、約6割が “現場は変わっていない” と回答しています。法律上は、業務内容・報酬・支払条件などを 書面または電磁的方法で明示することが義務化されていますが、実務レベルでは従来の運用がそのまま続いているケースも少なくありません。契約の透明性を高めるためのルールは整備されつつあるものの、現場への浸透が十分ではない状況がうかがえます。
⑥報酬への不満は「妥当性」と「透明性」が中心
業務委託の報酬について不満を感じた理由として最も多かったのは、「業務内容に対して報酬が見合っていない」(34.1%)でした。次いで、「追加業務があっても報酬が増えない」(33.8%)、「エージェントやクラウドソーシングサービスの手数料が高い」(31.5%)、「評価や報酬決定の基準が不透明だと感じる」(30.8%) が続き、“妥当性”と“透明性”に関する項目が上位を占めました。こうした不満の背景には、成果物の範囲や作業量、評価基準などが事前に十分共有されないまま業務が開始されるケースが多いことが影響していると考えられます。金額そのものよりも、算出根拠や評価プロセスが見えにくいことが、報酬への納得感を下げている様子がうかがえました。
⑦安心して働くために求めるのは “成果範囲×支払条件” の明確化
不安なく働くために事前に明示してほしい情報として最も多かったのは、「成果物・作業範囲の定義・評価基準」(50.0%)でした。次いで「支払いの時期と方法」(48.3%)、「報酬額とその算出根拠(工数・単価など)」(36.4%)が続き、“何に対して、いつ、どれだけ支払われるのか”という条件の可視化が求められていることが明らかになりました。また、「追加業務・契約変更時のルール」(31.8%)や「トラブル発生時の連絡先・対応方針」(17.9%)も上位に入り、契約運用の透明性が安心感に直結していることがわかります。
調査概要:「フリーランスの契約・報酬実態」に関する調査
【調査期間】2025年11月20日(木)~2025年11月21日(金)
【調査人数】302人
【調査対象】調査回答時にITフリーランス(フリーランスのITエンジニア)として働いていると回答したモニター
【調査元】株式会社PE-BANK(https://pe-bank.co.jp/)
【調査方法】インターネット調査
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